高齢化が進んだことで、一人暮らしの高齢者が増えました。

それに伴い、高齢者の孤独死の件数も増え、特殊清掃という言葉が広まっていきました。

しかし、特殊清掃は人生で何度も依頼するものではなく、理解していない方もいることでしょう。

本記事では特殊清掃の作業内容や必要になるケース、作業の流れなどを詳しく紹介します。

一般的な清掃と違い高い難易度となるため、特殊清掃を個人で行うのは困難です。正しい知識をつけて、必要な際は専門の業者に依頼しましょう。

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特殊清掃とは？

特殊清掃とは、特殊な薬剤や機材を使い、一般的な清掃で取れない汚れや臭いを取り除き、原状回復するための清掃です。

自宅で死亡すると、腐敗によって特殊清掃が必要になるケースがほとんどです。

一般的な清掃では回復できないだけでなく、作業には感染症のリスクも伴います。そのため、自力で特殊清掃を行うべきではありません。

特殊清掃とハウスクリーニングの違い

特殊清掃はハウスクリーニングと比較されることが多いですが、まったく別の作業です。

ハウスクリーニングは住んでいる家をきれいにするための作業です。清掃や消臭などの作業が行われますが、特殊清掃の作業範囲となる血液や体液の除去、汚染物や汚染箇所の除去、害虫駆除などは行われません。

特殊清掃の方が幅広い作業に対応しています。

特殊清掃が必要となるケースでは、目に見える部分を対応するだけでは不十分となるケースが多いです。

特殊清掃の作業内容とは？

特殊清掃の作業内容として、大きく以下の4つがあげられます。

• 消毒

• 害虫駆除

• 汚染物の回収

• 消臭

業者によっては不用品回収や遺品整理も作業に含まれますが、今回は特殊清掃業者のみが対応できる清掃内容に絞って紹介します。

消毒

強力な殺菌作用がある二酸化塩素などを用いて消毒を行います。

孤独死が起きてから時間が経過していると、部屋全体にウイルスが蔓延している可能性が高いため、部屋全体の消毒が必要です。

特殊清掃は感染症のリスクがあるため、防護した状態で最初に行います。

消毒には消臭効果があるため、消毒によって臭いが軽減されることもあります。

害虫駆除

孤独死の発見が遅れると害虫が大量に湧いてくるため、根本から駆除しなければなりません。

ハエやウジ、ゴキブリなどが発生します。これらの害虫が感染症を引き起こすこともあるため厄介です。

害虫が金を持って近隣の住宅に入り込むこともあるため、徹底的に駆除する必要があります。

汚染物の回収

孤独死してから腐敗が進むと、カーペットや布団、衣服などに汚染物が付着します。

汚染物が付着したものは使用できないため、特殊清掃業者によって回収してもらいます。

消臭

特殊清掃が必要となる現場の臭いは、想像できないほどのレベルです。

一般的な消臭では取り切れないほどの臭いのため、特殊清掃専用の機械や消臭剤を使用します。

消臭がきちんと行われていなければ、数日で臭いが復活してしまうため、時間をかけて丁寧に消臭しなければなりません。

特殊清掃の依頼から引渡しまでの流れとは？

特殊清掃の依頼から引渡しまでの流れを解説します。

• 依頼

• 見積もり

• 作業開始

• 確認・引渡し

依頼

特殊清掃の業者に依頼します。

家や部屋の広さ、面積、依頼したい内容などを伝えます。状況を整理して、部屋の状態などもわかる範囲で伝えましょう。

特殊清掃は警察に通報後、遺体搬出や検死などの作業が完了してからとなることが多いです。

見積もり

特殊清掃の見積もりは現場で行われることが多いです。現地に来てもらい、業者に目視で確認してもらいます。

電話で見積もりを取れる業者もありますが、現地で見積もりを取ることでより正確な金額を提示してもらえるため、現場での見積もりをおすすめします。

また、複数の業者からの相見積もりを取ることで料金を安く抑えられるでしょう。

作業開始

見積もり内容に問題がなければ契約となり、作業を開始します。

特殊清掃の大きな問題ともいえる臭いは、死体の腐敗が進んでしまうと1日では消臭しきれないため、数日かけて作業が行われることもあります。

特殊清掃の現場は、対応が遅くなるとさらに状態が悪くなることもあるため、早めに対応してくれる業者がおすすめです。

確認・引渡し

作業が完了したら清掃業者から報告を受け、室内を確認します。

作業内容や清掃後の部屋に問題がなければ引渡しとなり、特殊清掃の作業が終了します。

特殊清掃を依頼すべきケースとは？

特殊清掃を依頼すべきケースとして、以下の4つがあげられます。

• 自宅での孤独死

• ゴミ屋敷

• 動物屋敷

• 事故現場

それぞれ解説します。

自宅での孤独死

特殊清掃を依頼するケースとして、自宅での孤独死はよくあげられます。

孤独死してからすぐに発見されれば、特殊清掃が必要ない場合もありますが、時間が立ってから発見されるケースがほとんどです。

消臭、害虫や害獣の駆除、感染症対策など、孤独死した現場は多くの問題を解決しなければなりません。

ゴミ屋敷

ゴミ屋敷もレベルによっては特殊清掃が必要になるケースがあります。

大量のゴミによる悪臭や、ハエ、ゴキブリの発生などがゴミ屋敷の問題点です。

孤独死ほどの臭いではありませんが、長年ゴミが積み重なってきたことにより部屋全体に臭いがこびりついていることもあります。

動物屋敷

少数ではあるものの、動物屋敷も特殊清掃が必要になることがあります。

動物屋敷は、劣悪な環境で動物が飼育されていることが多く、至るところに糞がこびりついていたり、キツいアンモニア臭が放たれていることがあります。

動物屋敷の特殊清掃では動物の臭いや成分に効果のある特殊な薬剤を使用しなければなりません。

事故現場

事故現場では、体液や血が部屋全体に付着していることがあります。

一般的なハウスクリーニングで臭いや汚れを落としきれないため、孤独死と同様に特殊清掃業者に依頼することになります。

特殊清掃に関するよくある質問

特殊清掃に関するよくある質問をまとめましたので、ご確認ください。

• 特殊清掃は業者への依頼が必須になる？

• 死臭や腐敗臭は完全に消せる？

• 近隣住民に知られずに特殊清掃を依頼できる？

特殊清掃は業者への依頼が必須になる？

何の知識もない個人が特殊清掃を行うことはできません。

感染症のリスクが高く、専用の機材や薬品を使うため、個人でそれらを用意するのは難しいでしょう。

ハウスクリーニング程度の内容であれば素人でもできるかもしれませんが、特殊清掃レベルになると業者への依頼が必須になります。

死臭や腐敗臭は完全に消せる？

完全に消すことは可能です。

臭いの元を完全に消した後、オゾンを使います。化学変化を起こすことで完全に臭いがなくなります。

近隣住民に知られずに特殊清掃を依頼できる？

近隣住民に知られないように特殊清掃を行うことは可能です。

しかし、腐敗の状況によっては臭いが近隣に広がり知られてしまうかもしれません。

そのため、特殊清掃が必要な場面では早めに業者に依頼するのが、バレずに対処するための最善策といえるでしょう。

まとめ：特殊清掃は腐敗が進行する前に依頼しよう

特殊清掃は腐敗が進行すると作業に時間がかかり、費用も高くなります。

早めに対処すれば短い期間で原状回復できるため、すぐに対応してくれる業者を選ぶとよいでしょう。

エコトミーでは特殊清掃を承っています。

孤独死が起きてから発見までに時間がかかった現場でも、原状回復が可能です。

10時〜20時までお電話を受け付けていますので、すぐに対応してほしい方はご連絡いただければと思います。