遺品整理で捨ててはいけないものは?捨てる前にやるべきことも解説
「遺品整理では何を残せばいいの?」
「絶対に捨ててはいけないものは?」
といった悩みはありませんか?遺品整理では、誤って捨ててしまうと親族とのトラブルに発展する物もあるため、注意が必要です。
ここでは、遺品整理で捨ててはいけないものを紹介します。遺品整理をスムーズに進めたい人は、是非参考にしてください。
この記事を読むための時間:6分
遺品整理で捨ててはいけないもの
遺品整理をするにあたり、捨ててはいけないものは以下の通りです。
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- 遺言書
- 銀行口座関連のもの
- 身分証明書・免許証・年金手帳
- 現金
- 動産や不動産の権利証・契約書
- 借りているもの
- 請求書関連
- 貴金属類
- 思い出の品
価値のある遺品を捨ててしまうと、相続時に困るだけでなく、親族間でのトラブルに発展する可能性もあります。遺品整理の際は必要な物とそうでない物をしっかりと分け、誤って捨ててしまわないよう注意しましょう。
遺言書
遺言書は亡くなった方の遺志を明確にする重要な文書です。捨ててしまうと遺族や関係者の法的権利が侵害される可能性があります。
遺言書が見つかった場合は、弁護士や司法書士に相談し、勝手に開封しないようにしましょう。
銀行口座関連のもの
残高や取引明細書など、銀行口座に関する書類は財産分与や相続手続きに必要な場合があります。
特に遺族や相続人が特定の口座を知らない場合もあるため、全ての銀行関連の書類は大切に保管しておくのがオススメです。また通帳やキャッシュカードだけでなく、ネットバンキングの情報も把握しておきましょう。
身分証明書・免許証・年金手帳
身分を証明する書類や免許証、年金手帳などは、亡くなった方の身元を証明するために必要です。相続手続きや諸手続きで必要になることが多いため、間違って紛失や破棄をしないよう注意してください。
現金
自宅のタンスや金庫に保管されていた現金や、銀行の貸金庫に保管されていた現金は、相続開始日(亡くなった日)時点での全額を相続財産として申告する必要があります。
被相続人の財布に入っていた現金も、数千円であっても相続財産に含まれるため、黙って持ち去らないようにしてください。
相続税は被相続人が亡くなった時点で所有していた全ての財産に課税される税金です。したがって、その額が少額であっても、それは相続財産の一部となります。
動産や不動産の権利証・契約書
家屋や土地、車両などの権利証や契約書は、所有権の証明や取引履歴を示す大切な書類です。書類がないと遺産の処理が困難になることがあるため、見つかり次第、大切に保管しておきましょう。
借りているもの
レンタル品や貸与品などは必ず返却しましょう。借りている物品に関する契約書や通知は、返却先の確認に役立ちます。併せて探しておくと手続きがスムーズに進でしょう。
請求書関連
未払いの請求書や料金明細は、財産分与や債務整理の際に重要なため、捨てずに保管しておきましょう。相続財産には、被相続人が所有していたすべての財産が含まれるため、滞納している税金も相続されます。
つまり相続人は被相続人の納税義務を引き継ぎ、滞納していた税金を支払う義務が生じることになるのです。
貴金属類
宝飾品や金銀製品などの貴金属は、その価値に関わらず大切に保管し、相続人や遺族に引き継ぎましょう。相続財産としての価値も大きいため、無断で持ち出してはいけません。
貴金属類は売却して相続人間で分けるほか、形見分けとしてもらう方法があります。取り扱う方法については、相続人間で話し合い、トラブルにならないようにしましょう。
思い出の品
亡くなった方の思い出の品や大切な記念品は、遺族や相続人にとっての貴重な遺産となります。物によっては二度と手に入らない可能性もあるため、取り扱いには十分注意しましょう。もし処分する際は、相続人間でよく話し合って決めるのがよいです。
デジタル遺品の処分方法は?
デジタル遺品とは、亡くなった方が生前に使用していたコンピュータやスマートフォン、タブレットなどの電子機器、中に保存されているデータやオンラインサービスのアカウント情報です。具体的には以下のようなものがデジタル遺品に含まれます。
- パソコン
- スマートフォン
- タブレット
- 写真
- 動画
- 音楽
- 文書ファイル
- 電子書籍
- メールアカウント
- ソーシャルメディア(Facebook、Twitter、Instagramなど)のアカウント
- クラウドストレージサービス(Google Drive、Dropboxなど)のアカウント
- オンラインバンキング
- 証券口座
- 仮想通貨ウォレット
- 音楽や動画のストリーミングサービス(Spotify、Netflixなど)
- オンライン新聞や雑誌の購読サービス
- Amazon、楽天などのショッピングサイトのアカウント
- ブログやウェブサイトの管理アカウント
- ゲームアカウント
デジタル遺品は、物理的な遺品とは異なり、その存在やアクセス方法が分からない場合も少なくありません。
そのため遺族や相続人がデジタル遺品を管理するためには、事前に故人に聞いておくのもよいでしょう。また自分たちで把握しきれない場合は、専門家に相談するのもオススメです。
捨ててはいけない遺品を処分したらどうなる?
もし大切な遺品を捨ててしまった場合、相続時に様々なトラブルが発生する可能性があります。ここでは特に注意したい点について見ていきましょう。
トラブルになる可能性がある
遺品整理の際に重要な遺品を誤って処分してしまうと、トラブルに発展する可能性があります。遺品の扱いは相続人同士で意見が分かれるものの1つです。
もし相続人の1人が故人の意志や家族の感情を無視して重要な遺品を処分してしまった場合、他の相続人との間で信頼関係が損なわれ、感情的な対立が起こる可能性も…。法律的なトラブルに発展する可能性も考えられます。
相続手続きがうまくいかない可能性がある
相続手続きにおいて、遺品は大きな役割を果たします。例えば遺産相続をする場合、必要書類が揃わないと相続手続きがスムーズに進みません。もし重要な遺品を処分してしまうと、相続手続きが複雑化し、時間がかかることがあるため、慎重に取り扱いましょう。
財産が把握できなくなる
故人の財産を正確に把握するためには、遺品の中に含まれる書類や物品が重要な手がかりとなります。例えば故人が所有していた銀行口座や投資、保険契約などの情報を誤って処分してしまうと、全体の財産を把握することが難しくなることも。
財産が把握できないと、相続人が正当に受け取るべき財産を見逃す可能性があり、また相続税の計算にも支障をきたすことがあります。遺品整理の際には、財産に関する情報が含まれている可能性のある遺品を慎重に確認し、しっかりと保管しましょう。
遺品を捨てる前にやるべきこと
誤って大切な遺品を捨ててしまうと、思いもよらぬトラブルに巻き込まれるケースがあります。ここでは遺品を処分してしまわないよう、注意したい点について見ていきましょう。
遺言書の確認
遺品整理を始める前に、まず最初に確認すべきは遺言書です。遺言書には故人の遺志が詳細に記されており、どの遺品をどのように処分するかについての具体的な指示が含まれている場合があります。
遺言書が見つかった場合は、法的に有効なものであるかを確認し、必要に応じて弁護士や司法書士に相談するとよいでしょう。
遺言書に従って遺品を整理することで、故人の遺志を尊重し、遺族間のトラブルを防ぐことができます。
遺族・親族との確認
遺品整理を進める際には、遺族や親族との確認が欠かせません。遺品には故人の思い出や感情が込められていることが多く、遺族や親族にとって大切な品々も含まれています。
整理を始める前に、保存する遺品ついて遺族や親族と話し合い、理解を得ましょう。綿密な話し合いにより遺品整理がスムーズに進むだけでなく、後々のトラブルを避けられます。
エンディングノートの確認
エンディングノートは、故人が生前に自らの希望を記しておくノートです。遺言書と同様に、エンディングノートには遺品整理に関する具体的な指示や希望が記載されていることがあります。
エンディングノートを確認すれば、故人の意向に沿った遺品整理を行うことができ、遺族にとっても安心感があるでしょう。
ノートが見つからない場合は、故人の身の回りの場所や重要な書類が保管されている場所を再度確認してください。
遺品整理業者に相談する
遺品整理は感情的な負担が大きく、また法的・実務的な知識も必要です。自分たちでは対応が難しいと感じたら、弁護士や司法書士などの専門家に相談しましょう。
また遺品整理業者なら、遺品整理をしながら相談に乗ってもらえるのでオススメです。遺品整理業者は、遺族の気持ちに寄り添いながら、適切に遺品を整理・処分するためのノウハウを持っています。
また、遺品の中に価値のあるものや特別な処理が必要なものが含まれている場合も、プロのアドバイスを受けることで適切に対応できるでしょう。業者を選ぶ際には、信頼できる業者かどうかを口コミや評判などを参考にして選びましょう。
遺品整理で捨ててはいけないものを把握してスムーズに進めよう!
遺品整理は故人と向き合う最後の機会であると同時に、遺産相続にも繋がる大切な作業です。
もし自分で進めるのが難しいと感じたり、「大量の不用品を処分するのは難しい」と感じたら、専門の業者に依頼するのがよいでしょう。
エコトミーでは、遺品整理士の資格を持ったスタッフがご遺族に寄り添いながら丁寧に遺品の仕分けや不要品の処分をお手伝いします。お困りの方はお気軽にご相談ください。相談および見積もりは無料です。