30代からはじめよう!生前整理が必要な理由と行う際のポイントを解説
生前整理と聞くと、高齢者が行うものというイメージが強いですが、30代で初めても問題はありません。むしろ30代は万が一のことを考えて生前整理を検討する機会が増えます。
生前整理を若いうちに始めることで、将来の安心感を得るだけでなく、多くのメリットがあるのです。今回は30代での生前整理の進め方や注意点について詳しく解説しますので、悩んでいる人は参考にしてみてください。
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生前整理をするといい理由
生前整理とは、自分が生きているうちに自分の財産や物品を整理する作業を指します。生前整理を行うことで、将来的なトラブルを避けることができ、心にゆとりが生まれるきっかけになるでしょう。生前整理をするとよい理由は以下の3つです。
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- 将来について考えるきっかけになる
- 相続人・親族の負担が減る
- 断捨離もできる
生前整理によって将来を考えるきっかけになるだけでなく、万が一の際に残された家族の負担を減らせます。詳しく見ていきましょう。
将来について考えるきっかけになる
生前整理を行うことは、将来について深く考えるきっかけとなります。自分の人生を振り返り、これからの生活や終活について具体的に考える時間を持ってみましょう。
自分の価値観や目標を再確認し、どのように過ごしたいかを明確にすることで、今後の人生設計がしやすくなります。
生前整理を通して今後を考える際は、以下の事項について考えてみるとよいでしょう。
- 将来の見通しを立てる
- どのような生活を送りたいか
- どのような終わり方を望むか
- 財産や遺産をどのように扱いたいか
将来についての色々考えてみると、自分にとって本当に大切なものが見えてきます。将来についての不安も減り、安心感が得られるでしょう。
相続人・親族の負担が減る
生前整理を行うことで、相続人や親族の負担を大幅に減らせます。遺品整理や相続手続きは時間と労力を要し、感情的な負担も大きいものです。
事前に自分の財産や重要書類を整理しておくことで、遺族がスムーズに手続きを進めることができ、無用なトラブルを避けることができます。
生前整理を行う際は、以下のものを用意しておくと万が一も安心です。
- 相続の準備
- 財産目録の作成
- 遺言書の作成
- 保険や投資の内容(加入している会社など)
しっかりとした準備があれば、遺族も手続きを円滑に進められます。特に遺言書の作成は、相続に関するトラブルを未然に防ぐために重要です。
断捨離もできる
生前整理は、断捨離の絶好の機会でもあります。自分の持ち物を見直し、本当に必要なものと不要なものを区別することで、生活をシンプルにすることも。
不要なものを処分すれば、物理的にも心理的にもすっきりとした生活ができますよ。他にも断捨離の効果には以下のものがあります。
- 生活空間が広がる
- 心の整理ができる
- 物への執着が減る
物が減れば日常生活がより快適になり、心のゆとりも生まれます。シンプルな生活はストレスを減らし、より健康的な生活を送ることができるでしょう。
30代で生前整理をするメリット
30代で生前整理を行うことには、主に4つの大きなメリットがあります。
- 体力と判断力がある
- ゆとりをもって進められる
- 万が一の時でも安心
まだ若くて元気なうちに整理を始めれば、後々のトラブルを防ぎ、安心した生活を送ることができるでしょう。
体力と判断力がある
30代はまだ体力があり、判断力も鋭い時期です。この時期に生前整理を行えば、効率的に整理を進められるでしょう。
また体力があるうちに重い荷物を処分したり、大掛かりな整理を行ったりすることができるため、後々の負担を軽減することができます。
若いうちにできることは以下の通りですが、無理のない範囲で行ってください。
- 大量の書類や荷物の整理
- 大掛かりな家具や家電の処分
- 長時間かかる整理作業
体力と判断力があるうちにこれらの作業を行うことで、効率よく生前整理を進めることができます。
ゆとりをもって進められる
30代で生前整理を始めることで、時間に余裕を持って進めることができます。急いで整理を行う必要がないため、じっくりと自分のペースで進めることがでるでしょう。
また長期的な計画を立てて少しずつ進めることで、無理なく整理を完了できます。
計画的な整理をするために注意したい点は以下の通りです。
- 毎月少しずつ進める
- 重要書類を定期的に見直す
- 家族と相談しながら進める
時間がたっぷりあるのが30代のいいところです。生前整理をゆとりを持って進めることができるでしょう。
万が一の時でも安心
30代で生前整理を行っておくことで、万が一の時でも安心して過ごすせます。突然の病気や事故など、何が起こるかわかりません。事前に準備をしておけば、自分も家族も安心することができます。
万が一に備えるために、以下のポイントをチェックしましょう。
- 緊急連絡先のリストを作成
- 重要書類の保管場所を明確にする
- 保険の見直しと更新
できる範囲で準備をしておくことで、予期せぬ事態にも対応できるようになります。
相続の際にトラブルになりにくい
30代で生前整理を行うと、相続の際にトラブルが起きにくくなります。財産目録を作成し、遺言書を整備しておくと、相続人間の争いを未然に防げるでしょう。財産目録や遺言状の見直しを定期的に行い、最新の状況にしておきましょう。
30代で生前整理をするデメリット
生前整理には多くのメリットがありますが、30代で行う際にはいくつかのデメリットも存在します。ここではデメリットについても知っておきましょう。
気持ちが変わってしまう可能性がある
30代は人生の中で様々な変化が起こる時期です。結婚や出産、転職などのライフイベントが続く中で、気持ちや価値観が変わってしまうことがあります。そのため生前整理で決めたことが後々見直しを迫られることがあるかもしれません。
変化に対応するためにも、定期的な見直しを行ったり、柔軟な対応を心がけるとよいでしょう。気持ちの変化に対応しながら生前整理を進めることができます。
また物が増えてしまう可能性がある
生前整理を行った後でも、生活を続けていると新たな物が増えてしまうことがあります。特に30代はまだ現役で働いており、物を購入する機会も多いため、再び整理が必要になることがあります。
物が増えないように以下の工夫を生活に取り入れてみましょう。
- 定期的に断捨離を行う
- 必要な物だけを購入する
- 物の管理を徹底する
また必要のないものを購入しないことも大切です。物が増えすぎないように注意しましょう。
状況が変わり、やり直しになる可能性がある
30代は、家庭環境や仕事の状況などが大きく変わる時期です。そのため生前整理で決めたことや準備したことが見直しを迫られるかもしれません。
例えば、転職や引っ越しなどで財産の内容や重要書類の保管場所が変わることがあります。状況の変化に柔軟に対応しながら生前整理を進めていきましょう。また生前整理は断捨離は人生で何度行っても問題ありません。
30代の生前整理でやっておきたいこと
30代で生前整理を行う際には、以下のポイントを押さえておくことが大切です。ここでは、30代でやっておきたい具体的な生前整理の項目を紹介します。
人間関係の整理をする
生前整理は物だけでなく、人間関係の整理も含まれます。30代は、仕事やプライベートで多くの人と関わる時期です。人間関係を整理すれば、より充実した人間関係を築くことができます。
人間関係の整理方法は以下の手順を参考に行ってみましょう。
- 距離を置く人を見極める…ストレスを感じる人間関係を見直し、距離を置くことも大切です。
- 連絡先の整理…古い連絡先や連絡が途絶えた人の情報を整理し、必要な人だけを残します。
残った人には感謝の気持を忘れず、よりよい付き合いができるよう心がけましょう。自分にとってほどよい距離感を見つけるのも、人間関係がスムーズになるコツです。
保険を見直しておく
保険は万が一の時のために重要な役割を果たします。30代で保険の見直しを行うことで、保障を確保し、家族も安心です。
保険見直しのポイントは以下の通りです。
- 現状の保険内容を確認…現在加入している保険の内容を把握する。
- 必要な保障額を計算…家族構成や収入、支出を考慮して、必要な保障額を計算する。
- 保険の種類を見直す…生命保険、医療保険、がん保険など、必要な保険を見直し、最適なプランに変更する。
財産を把握する
自分の財産を把握することは、生前整理の基本です。資産の全体像を把握し、どのように管理するかを考えましょう。
まずは自分が所有している財産をリストアップしたうえで銀行口座、証券、投資信託などの金融資産を確認します。その後、所有している不動産の評価額を確認し、管理方法を考えましょう。
遺言書を作成する
遺言書を作成すると、遺産分割に関するトラブルを防げます。30代で遺言書を作成しておくことは、万が一の時にも安心です。
遺言書には最低限以下の事項を書きましょう。
- フルネーム
- 遺言書の作成年月日
- 遺言者の署名と押印
- 財産の詳細
- 相続人の氏名と配分
- 各相続人に対する財産の分配方法
- 相続人以外の第三者(友人、施設など)への遺贈がある場合、その詳細
- 遺言執行者の指定
- 葬儀に関する希望(あれば)
- 相続人や家族へのメッセージやお願い事(あれば)
必要事項をしっかりと記載することで、法的に有効な遺言書を作成することができます。詳細な情報やサポートが必要な場合は、専門家(弁護士、公証人など)に相談してみるとよいでしょう。
不用品を処分する
生前整理の一環として、不要な物を処分してしまいましょう。不要な物を整理することで、生活空間をすっきりと保て、気持ちも軽くなります。
不用品処分のポイントは必要な物と不要な物の基準を明確にすることです。不要な物は処分以外にリサイクルや寄付を検討してもよいでしょう。
エンディングノートを書き始める
エンディングノートは、自分の意思や希望を記録するために大切なものです。30代でエンディングノートを書き始めることで、将来についてじっくりを考えながら取り組めます。
エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。
- 基本情報の記入…氏名、生年月日、住所などの基本情報を記入する。
- 財産や保険の情報…所有している財産や加入している保険の情報を記載する。
- 葬儀の希望…葬儀の形式や場所、参列者の希望などを具体的に記載する。
- 家族へのメッセージ…家族への感謝の気持ちや、伝えたいことを記録する。
まとめ
生前整理は、将来に備えるための重要な作業です。30代で生前整理を始めれば、ゆとりをもって整理を進められるでしょう。また後々のトラブルを未然に防ぎ、安心して生活を送ることができます。
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