デジタル遺品とは?遺品整理の方法や費用相場を解説
デジタル時代の今、遺品整理にも新たな課題が生まれています。それが「デジタル遺品」です。
スマホやパソコン、オンラインアカウントなど、目に見えない形の遺品をどう扱うべきか、多くの人が悩んでいます。
本記事では、デジタル遺品の定義から整理方法、さらにはデジタル遺言サービスまで詳しく解説します。
デジタル遺品整理の重要性や注意点、専門業者の活用法など、役立つ情報が満載です。
この記事を読めば、デジタル遺品に関する理解が深まり、適切な対処法を見つけることができるでしょう。
また、自分自身のデジタル資産の管理についても考えるきっかけになります。
デジタル機器を使用している方、遺品整理に直面している方、将来に備えて準備をしたい方に、ぜひ読んでいただきたい内容です。
また当社エコトミーでは、一都三県を対象に遺品整理サービスを提供しています。
遺品整理に関する些細なご相談も受け付けておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
この記事を読むための時間:5分
デジタル遺品とは
デジタル技術の進歩により、私たちの生活の多くがデジタル化されています。それに伴い、遺品整理の分野でも新たな課題が生まれています。
それが「デジタル遺品」です。この章では、デジタル遺品の定義や種類、そして整理の重要性について詳しく解説します。
デジタル遺品の定義
デジタル遺品とは、故人が残したデジタル機器やオンライン上の資産、データのことを指します。
従来の物理的な遺品とは異なり目に見えないものが多いため、その存在や価値を把握するのが難しい場合があります。
デジタル遺品の種類
デジタル遺品は大きく3つのカテゴリーに分類できます。
①オフラインのデジタル遺品
オフラインのデジタル遺品はおもに、故人が使用していたデジタル機器内に保存されているデータを指します。
- パソコンやスマホに保存された写真、動画、音声など
- インターネットの閲覧履歴
- ダウンロード済みのアプリ(アプリ内課金含む)
②オンラインのデジタル遺品
オンラインのデジタル遺品は、インターネット上のサービスやアカウントに関連するものです。
- SNSアカウント
- サブスクリプションや会員制サービスの契約
- 通販サイトのアカウント
③デジタル遺産
デジタル遺産は、金銭的価値を持つデジタル資産を指します。
- ネットバンクやネット証券の口座
- 電子マネー
- 仮想通貨
デジタル遺品整理の重要性
デジタル遺品の整理は、以下の理由から非常に重要です。
①個人情報保護
デジタル機器には多くの個人情報が含まれており、適切に処理しないと情報漏洩のリスクがあります。
適切に処理することで単に故人のプライバシーを守るだけでなく、遺族や関係者の個人情報も保護することにつながるのです。
②財産管理
ネットバンクや仮想通貨など、金銭的価値のあるデジタル資産の把握と管理が必要です。
これらの資産は目に見えないため、適切に管理しないと相続の際に見落とされる可能性があります。
③継続課金の停止
サブスクリプションサービスなど、継続的に課金されるサービスを解約する必要があります。これを怠ると、不要な支出が続くことになります。
④思い出の保存
故人の写真や動画など、思い出の品を適切に保存することが大切です。これらは遺族にとって貴重な記憶となり、故人を偲ぶ大切な手がかりとなります。
⑤相続トラブルの防止
デジタル遺品の存在があとから明らかになると、相続トラブルの原因となる可能性があります。事前に適切に整理することで、このようなトラブルを未然に防ぐことができます。
生前対策の重要性
デジタル遺品は、生前対策が重要といわれています。その理由は以下のとおりです。
①パスワードの共有
デジタル機器やオンラインアカウントのパスワードを家族と共有しておくことで、遺族がスムーズにデジタル遺品にアクセスできるようになります。
②アカウント情報のリスト化
利用中のオンラインサービスやアカウント情報をリスト化しておくことで、遺族が把握すべきアカウントを明確にできます。
③デジタルデータの整理
定期的に写真や動画を整理し、不要なデータを削除することで遺族の負担を軽減し、重要なデータを見つけやすくします。
④エンディングノートの活用
デジタル遺品に関する情報をエンディングノートに記載しておくことで、遺族が必要な情報を一箇所で確認できるようになります。
デジタル遺品の生前対策を行うことで遺族の負担を軽減し、トラブルを防ぐことができます。また、自分の意思を確実に反映させることができるため、デジタル遺品の適切な処理につながります。
デジタル遺品整理の方法
デジタル遺品の整理は、以下の手順で行うことが推奨されています。
①デジタル機器の特定
故人が使用していたパソコンやスマホ、タブレットなどを特定します。
②データの確認
機器内のデータを確認し、重要なものを選別します。この段階で、個人情報や機密情報の有無も確認します。
③オンラインアカウントの確認
メール、SNS、オンラインバンキングなどのアカウントを特定します。
④データのバックアップ
重要なデータをバックアップすることで、誤って削除してしまうリスクを軽減できます。
⑤不要なデータの削除
個人情報や不要なデータを適切に削除します。この際、データの完全消去を確実に行うことが重要です。
⑥アカウントの処理
オンラインアカウントの解約や凍結を行います。各サービスの規約に従って適切に処理することが必要です。
デジタル遺品を整理する際の注意点
デジタル遺品整理を行う際には、いくつかの注意点があります。
まず、デバイスやオンラインサービスへのアクセスに必要なパスワード管理が極めて重要です。これらの情報がないと、デジタル遺品にアクセスすること自体が困難になってしまいます。
次に、デジタル遺品の取り扱いに関する法整備がまだ十分でないことから生じる法的問題があります。
故人のプライバシーと遺族の権利のバランスを取ることがとくに重要です。これに関連して、故人のプライバシーを尊重しながら必要な情報にアクセスするという倫理的な判断が求められることもあります。
さらに、デジタル機器やオンラインサービスに関する専門知識が必要となる場合があります。
これらの知識が不足している場合は、専門家にアドバイスを求めましょう。
専門業者の活用
デジタル遺品整理の専門業者は、以下のようなサービスを提供しています。
- デジタル機器のロック解除
- 個人情報取り出し
- データ取り出し(写真など)
- ID・PASS一覧作成
- デジタル機器のデータ削除・初期化
専門業者に依頼した場合の費用相場は、20,000円~50,000円程度です。
故人のIDやパスワードがわからずに困っている場合や、パソコンを復旧したい場合も対応してくれます。
料金体系やサービス内容は各業者ごとに異なるため、どのようなことをお願いしたいかをまとめて、事前に確認することが大切です。
専門業者を利用することで、複雑なデジタル遺品の整理を適切に行うことができます。とくに、専門的な知識や技術が必要な場合は、専門業者の活用を検討しましょう。
デジタル遺品整理にかかる時間
デジタル遺品整理に要する時間は、故人が残したデジタル遺品の数と複雑さによって変動します。
比較的シンプルなケースでは、24時間以内に完了することも可能です。
一方で、複数のデバイスやオンラインアカウントが存在し、それらへのアクセスに必要な情報が不足している場合は作業が長期化する傾向にあります。
とくに、パスワードの解読などが必要となる状況では、2週間以上の時間を要することも珍しくありません。
SNSアカウントの取り扱いや、クラウドストレージに保存された大量のデータの整理など、内容によっては慎重な判断と時間を要する作業も含まれます。
したがって、デジタル遺品整理の所要時間は数時間から数週間まで幅広く、個々のケースに応じて異なると考えるべきでしょう。
デジタル遺言サービスとは
デジタル遺言サービスは、新しい形の遺言作成方法です。
このサービスを使えば、スマホやパソコンを通じてオンライン上で遺言を作成し、保管することができます。
従来の紙の遺言書と異なり、デジタル遺言は簡単に作成・修正が可能で、クラウド上に安全に保管可能です。
また、テキストだけでなく写真や動画も含めることができるため、より個人的で心のこもったメッセージを残すことができます。
ただし、現時点では日本の法制度上、デジタル遺言に法的な効力はありません。しかし、大切な人への思いを伝える手段としては有効な手段といえるでしょう。
デジタル遺言サービスの利用料金
デジタル遺言サービスの利用料金は、サービスによって異なります。
サービスによっては無料プランもあり、月額数百円程度で利用可能です。
各サービスの特徴や機能を比較し、自分のニーズに合ったものを選びましょう。無料プランから始めて、必要に応じて有料プランに移行するのも一つの方法です。
料金は多少かかりますが、大切な思いを確実に残せることを考えると十分な価値があるといえるでしょう。
まとめ
また、エコトミーでは、一都三県を対象に遺品整理や不用品回収サービスを提供しています。
最短即日で対応していますので、遺品整理の依頼を検討している方はぜひ一度お問い合わせください。
次の記事へ
遺品整理でお焚き上げは必要?依頼方法や注意点を解説 »