エンディングノートとは?メリットや記載する内容・注意点を解説
エンディングノートは終活で使用されることの多いノートで、作成される目的もさまざまです。
エンディングノートという名称を聞いたことがあっても、終活を行わなければ実態を知らない方もいるかもしれません。
本記事では、エンディングノートの概要や作成するメリット、記載する内容について掘り下げていきます。
初めてエンディングノートを作成する方は参考にしていただければと思います。また、両親が終活を始めていない方は両親をサポートするために本記事をご活用ください。
この記事を読むための時間:5分
エンディングノートとは?
エンディングノートは自分自身の情報や資産、家族へのメッセージなどを書き残すためのノートです。
遺言書と違い法的効力はありませんが、その分書き方に決まりがなく自由に記載して構いません。
エンディングノートは残される家族のためのものでもあり、自分のためのものでもあります。
一度作成して完成するものではなく、生きている間、何度も更新していくものです。
エンディングノートを作成するメリットとは?
エンディングノートを作成するメリットは主に以下の3つがあげられます。
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残される家族への負担を軽減できる
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最後に自分の思いを伝えられる
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資産を把握できる
それぞれ解説します。
残される家族への負担を軽減できる
亡くなった後、葬儀や相続、遺品整理など、さまざまな作業が必要になります。
エンディングノートに必要な情報を記載しておけば、家族が行う作業の手間が少なくなります。
たとえば葬儀の情報を記載しておけば、 葬儀の負担が軽減されるだけでなく、理想としている形で葬儀をあげやすくなります。
また、作業量だけでなく精神的にも家族に負担をかけることになりますが、エンディングノートがあれば、辛い気持ちを緩和させられるでしょう。
自分の思いを伝えられる
大切な家族に見守られながら、理想的な形で最期を迎えられるとは限りません。最期に伝えたいことを伝えられる人の方が少ないでしょう。
エンディングノートに伝えたい言葉をまとめておけば、亡くなった後にエンディングノートを読んでくれます。
感謝の気持ちを伝えるのが照れくさいと感じる方も、エンディングノートを通して文字で伝えることはできるのではないでしょうか。
資産を把握できる
エンディングノートには相続のために資産をすべて記載します。
預貯金以外にも不動産や貴金属なども洗い出すことになるため、どれだけの資産があるのか把握する機会になります。
資産を把握することは、老後の資金にどれだけ回せるかの確認になるため、今後の人生設計にも影響を与えることになるでしょう。
エンディングノートに記載する内容とは?
エンディングノートに記載する内容として、一般的にあげられることの多い8つを紹介します。
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自分の基本情報
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健康や医療の情報
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資産状況
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葬儀やお墓について
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形見分け
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デジタルデータの情報
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遺言書について
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家族や友人へのメッセージ
記載する内容はエンディングノートを作成する時期によっても異なります。
親からの相続を受け取っていない状況では資産や形見について記載できる情報が少なかったり、お墓についても記載できないことがあるでしょう。
書きやすい内容や、記載できる情報から進めていきましょう。
自分の基本情報
まずは自分の基本情報を記載しましょう。
- 生年月日
- 住所や本籍地
- 家族
- 家系図
- 学歴や職歴
- 自分史
- 運転免許証番号、健康保険証番号基礎年金番号
- マイナンバー
- 友達や人脈
- 趣味や特技
- 好きなもの
これらの情報があれば、遺族が相続手続きを行いやすくなります。
また、趣味や特技、好きなものなどの情報は介護が必要になるタイミングで役立つことがあります。
また、エンディングノートは残される家族のためだけのものではありません。自分自身を振り返るためにも、自分史を作成することをおすすめします。
健康や医療の情報
健康状態や医療の情報も記載しておきましょう。
通院状況や持病、飲んでいる薬などを記載しておくと、意思の疎通ができなくなった際に役立ちます。
末期状態になった際も、どのような最期を迎えたいか家族に伝えられます。
資産状況
エンディングノートに資産状況も記載します。
資産には預貯金や不動産、貴金属、有価証券などがあります。エンディングノートに記載することで相続の手間が少なくなります。
資産状況は家族が知らない場合も多いです。資産をどのように保管しているかもメッセージで伝えましょう。
葬儀やお墓について
どのような葬儀にしたいのかや、お墓、納骨についてもまとめましょう。
葬儀に来てほしい友人や連絡先を記載しておけば、弔いに来てくれることでしょう。
このような内容は直接家族と話すのが難しいため、エンディングノートが重宝されます。
形見分け
形見分けしたいものがあればエンディングノートに記載しておきましょう。
記載していなければ、その他の遺品と同じように扱われて整理されてしまう可能性があります。
なぜ形見として受け継いでもらいたいのか記載すれば、より形見の意味を感じられるでしょう。
デジタルデータの情報
デジタルデータの情報もエンディングノートに記載します。
デジタルデータは死後も永遠に残り続けるため、不要なものは生前にアカウントの削除等を行いましょう。
削除してもらいたいデータやアカウントは情報を記しておきましょう。
遺言書について
遺言書を作成した場合は、その旨を記載しておきましょう。
保管場所や存在の有無を記載しておくことで相続がスムーズになります。
家族や友人へのメッセージ
家族や友人に対して自由にメッセージを書きましょう。
事務的な作業を楽にする目的もありますが、ただ伝えたい思いを伝えるためにも利用できます。
思い出を共有したり、託したい思いを伝えたり、感謝の気持ちを記したりするのがおすすめです。
エンディングノートに関する注意点とは?
エンディングノートを作成する際は以下に注意しましょう。
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保管場所に注意する
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エンディングノートを作成していることを伝えておく
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定期的に更新する
保管場所に注意する
エンディングノートには個人的な情報をたくさん記載することになるため、第三者に見られてしまうと悪用されかねません。
特に預貯金や実印、通帳などの情報を抜き取られてしまうと大変です。
死後に見つけてもらう必要がありますが、目立つ場所に置くこともできないため、適切な場所を決めて保管しましょう。
エンディングノートを作成していることを伝えておく
エンディングノートを作成したら、家族に伝えておきましょう。
万が一の事態が起きた際にエンディングノートの存在を知らず、役立てられなければ意味がありません。また、死後の遺品整理が遅くなり、いつまでもエンディングノートの存在に気づかれない場合もあります。
定期的に更新する
エンディングノートは一読作成したら完成というものではありません。定期的に更新しましょう。
資産状況や健康状態が変わったとき、子どもの状況に変化があったときなどに内容を書き足していきましょう。
定期的に更新することで、人生を振り返ったり、これからの人生を見つめ直すきっかけになります。
まとめ:自分の気持ちを伝えるためにエンディングノートを活用しよう
エンディングノートを作成することで、理想とする最期を迎えられるようになるでしょう。
そして、残された家族にとってもメリットとなるため、誰しもが作成すべきものといえるでしょう。
エンディングノートの作成は終活の一環として行われますが、終活に必要となる生前整理などの作業はエコトミーがサポートいたします。
終活の作業に人手が必要な方は、エコトミーまでお問い合わせていただければと思います。
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