遺品整理したい家がゴミ屋敷状態に!時間がなくてもスムーズに片付けるコツ
「実家の遺品整理をしようとしたら、ゴミ屋敷になっていた」といった悩みはありませんか。体の衰えや病気によって、ゴミの処分が難しくなるケースは誰にでも起こり得ることです。
もし故人の家がゴミ屋敷になっていた場合、片付けは慎重に進める必要があり、解決に時間がかかるかもしれません。
今回はゴミ屋敷の片付けや遺品整理を検討している方へ、時間がなくても遺品整理やゴミ屋敷清掃を成功させるためのポイントを解説します。
この記事を読むための時間:9分
そもそもゴミ屋敷になってしまう原因は?
ゴミ屋敷になってしまう原因は、さまざまな要因が複雑に絡み合っているケースが多いです。
- 孤独や疎外感
- 諦め
- 仕事が忙しい
- 痴呆症の可能性
- ためこみ症の可能性
- ストレス
ゴミ屋敷に陥る理由には、心理的や社会的・健康上の要因が深く関わっていることも。ここでは、ゴミ屋敷が生まれる主な原因を詳しく見ていきます。
孤独や疎外感
ゴミ屋敷の一つの大きな原因は、孤独や疎外感が挙げられます。孤独感や疎外感を抱えると、人は日常生活に対する意欲を失いがちになります。
掃除や整理整頓といった基本的な生活管理が疎かになり、家の中に物が増えていくことを放置してしまうのです。
さらに人とのつながりが希薄になると、自己管理能力が低下し、周囲からの助言や支援も受けにくくなります。その結果、家がゴミで埋もれてしまい、ゴミ屋敷と化してしまうのです。
自分だけの世界に閉じこもることで、他人の目が届かない安心感を感じる反面、物をため込む行動が加速しやすくなります。
こうした環境では、時間が経つにつれてゴミが増え続け、気がついた時には手に負えない状況に陥ることが少なくありません。
諦め
他にも「諦め」の気持ちが加速してごみ屋敷となってしまうケースも。家の中が散らかり始めると、片付けることがどんどん難しく感じるようになります。片付けを放棄すると、その後の管理がさらに困難になります。やがてはゴミ屋敷になってしまうのです。
最初は小さな片付けの問題であったとしても、放置したため問題が雪だるま式に大きくなる事例少なくありません。
部屋があまりに散らかると、片付けに対する意欲が完全に失われ、全てを諦めてしまうのです。
そのためゴミ屋敷化を自覚していながらも、自分の力で解決できないという絶望感に苛まれることになります。
仕事が忙しい
現代社会において、仕事が忙しすぎて家の掃除が疎かになるというケースも少なくありません。
特に都会に住む人々にとって、長時間労働や通勤時間の長さが日常的なストレス要因となり、家事に割く時間が極端に少なくなるケースがあります。
仕事が終わると疲れ果ててしまい、掃除や片付けを後回しにしてしまうことが続くと、いつの間にか家の中に物が溜まり、ゴミ屋敷となってしまうのです。
忙しい生活を送る中で、片付けを後回しにすることは仕方のないのかもしれません。
しかし日常化すると、ゴミや不要品が積み重なり、家の中の環境が悪く成ります。さらに仕事のストレスが積もることで、片付けへの意欲が低下し、結果的にゴミ屋敷となってしまうのです。
痴呆症の可能性
ゴミ屋敷の原因として、痴呆症(認知症)の影響も見逃せません。認知症は、記憶や判断力の低下を引き起こし、日常生活の管理が困難になる病気です。
認知症を患った人は、日々の生活の中で物を整理することが難しくなり、必要な物と不要な物の区別がつかなくなることがあります。その結果、家の中にゴミや不要な物が増え続け、ゴミ屋敷と化してしまうのです。
また認知症の進行に伴い、自分の生活環境に対する関心が薄れ、部屋が汚れていても気にならなくなることがあります。これは脳の働きが衰えることで、自分の周囲に対する認識が曖昧になり、適切な判断ができなくなるためです。
認知症が原因でゴミ屋敷が発生する場合、本人だけでなく、周囲のサポートが不可欠だといわれています。
早期に適切な対処を行わないと、状況が悪化し、健康や安全に重大なリスクが生じる可能性があるでしょう。
ためこみ症の可能性
ためこみ症(ホーディング症候群)は、物を捨てることに極度の不安を感じ、必要のない物でもため込んでしまう精神的な障害です。
物を捨てることで失うことへの恐怖や、物に対する異常な執着心が強く、結果として家が物で溢れてしまいます。
ためこみ症は、ゴミ屋敷の主な原因の一つとして広く認識されており、本人にとっては単なる整理整頓の問題ではなく、深刻な心理的問題が根底にあるのです。
ためこみ症の人は物をため込むことで安心感を得る反面、物が増えすぎて生活スペースが狭くなり、最終的には生活が困難になることがあります。
その結果、個人の生活の質を大きく低下させ、健康や安全に深刻な影響を与えるのです。ためこみ症が原因でゴミ屋敷が発生している場合、専門的な治療やカウンセリングが必要となるかもしれません。
ストレス
現代社会におけるストレスは、ゴミ屋敷の原因です。ストレスは、心身に多大な負担をかけ、生活に対する意欲やエネルギーを奪います。
ストレスが溜まると、日常の雑務に対する関心が低下し、掃除や片付けが後回しにされる危険性も。その結果、家の中にゴミや不要品が溜まり、ゴミ屋敷となってしまうのです。
またストレスを解消する手段として、物を買い込む行動が取られることがあります。過度な買い物がストレス発散の一環として行われると、家の中に物が溢れ、整理が追いつかなくななるでしょう。
さらにストレスが重なることで、片付けや掃除をする気力がなくなり、家の中の環境が悪化する悪循環に陥ることも。ストレスは知らないうちにゴミ屋敷を引き起こす原因となるため、注意が必要です。
ごみ屋敷を放置してはいけない理由
ごみ屋敷は、単に見た目が悪いだけでなく、様々な問題を引き起こす可能性があります。ごみが家の中や敷地に溜まり続けることで、健康面や安全面、さらには周囲との人間関係にも大きな影響を及ぼすのです。
ここでは、ごみ屋敷を放置しておくことの危険性について詳しく説明します。
体調を崩す可能性がある
ごみ屋敷を放置することで、まず心配されるのは健康への影響です。家の中に大量のごみが溜まると、衛生面も悪く成り、害虫やネズミが繁殖しやすくなります。
害虫は、アレルギーや感染症の原因となることがあり、呼吸器系のトラブルや頭痛を引き起こすこともあります。
さらに、ごみが大量に堆積すると、空気の流れが悪くなり、湿気がこもりやすくなります。湿度が高い環境はカビを発生させ、健康に悪影響を及ぼす要因となるでしょう。
またカビが繁殖すれば、ぜんそくや皮膚炎などの症状を引き起こす可能性も。ごみ屋敷に住むことで、知らず知らずのうちに体調を崩してしまうリスクが高まるのです。
近隣住民から苦情が来る恐れがある
ごみ屋敷は、住んでいる人自身にだけでなく、近隣住民にも大きな迷惑をかける可能性があります。悪臭や害虫の発生は、隣接する住宅にも不快感を与え、人間関係を悪化させるかもしれません。
また、近隣住民がごみ屋敷を自治体や管理組合に通報することも考えられます。そうなれば行政が介入し、強制的にごみの撤去を命じられることも。
最悪の場合法律に基づいて罰則が科されることもあり、金銭的な負担が発生するだけでなく、近隣との信頼関係が完全に崩れてしまう可能性もあります。
そのためごみ屋敷を放置することは、単に自分だけの問題ではなく、近隣全体に悪影響を及ぼすため注意が必要です。
火災の危険がある
ごみ屋敷によって火災の危険があります。ごみが家の中に大量にあるのは、小さな火でも非常に燃えやすい状態です。
ごみ屋敷は火の回りが速く、一瞬で炎が広がる危険性があります。さらに避難経路がごみで塞がれていることも多く、火災が発生しても避難が難しくなるでしょう。
火災は、人命を奪うだけでなく、周囲の住宅にも被害をもたらす可能性が高いです。ごみ屋敷が密集した住宅街にある場合、火災が隣家に燃え移り、大規模な被害を引き起こすこともあります。
消防隊の消火活動も、ごみが多いと遅れがちになり、火災の被害が拡大するかもしれません。ごみ屋敷を放置することは、火災のリスクを高めるだけでなく、周囲の住民にも生命の危険をもたらす可能性があるのです。
生き埋めになる可能性がある
ごみ屋敷における危険の一つとして、物が崩れて生き埋めになるリスクも考えられます。大量のごみが無造作に積み上げられていると、わずかな振動や衝撃で崩れ落ちることがあります。
特に寝室やリビングなど、生活の中心となる場所でごみが崩れると、その下敷きになってしまう可能性があるでしょう。
生き埋めになった場合、自力で脱出することが難しく、最悪の場合、命を落とす危険性もあります。
さらに事故が起きた際、周囲の人が異変に気づくまでに時間がかかることが多く、救助が遅れるケースも少なくありません。孤独に暮らす人や高齢者の場合、助けを求めることができずに、そのまま命を落とす危険があります。
ゴミ屋敷状態の家を遺品整理する手順
ゴミ屋敷状態になった家を遺品整理するのは、時間と労力がかかる作業です。しかし手順を踏めば、効率的に作業も進むでしょう。ここでは、遺品整理の具体的な手順を詳しく解説します。
作業スケジュールを決める
まず作業スケジュールを決めましょう。ゴミ屋敷の整理は1日で終わる作業ではないため、どのくらいの時間をかけるかを計画します。
作業する部屋の数やゴミの量を考慮して、何日間に分けるかを決定しましょう。計画的に作業を進めれば、効率よく整理も進みます。コツはスケジュールに余裕を持たせ、急な変更にも対応できるようにしておくことです。
必要な道具や人手を用意する
片付けに十分な道具や人手を準備しましょう。ゴミ屋敷の整理には、以下の道具があると便利です。
- ゴミ袋
- 段ボール
- ホウキ
- ちりとり
- 掃除機
- 雑巾
- ラベル
- マーカー
- 手袋
- マスク
遺品整理は一人で行うのは難しいため、家族や友人、場合によっては専門の遺品整理業者の協力を得ることも検討しましょう。多くの手があれば、それだけ作業が早く進みます。
まずは大きな家具・家電を外に出す
作業を始める際には、まず大きな家具や家電を外に出すことから始めます。これにより部屋の中のスペースが確保でき、その後の作業が進めやすくなるためです。
家具や家電を移動する際には、慎重に作業を進め、破損や事故を防ぐためにも複数人で協力して行うようにしましょう。
玄関周辺を片付ける
大きな家具を片付けたら、次は玄関周辺を片付けましょう。玄関は家の出入り口のため、整理されることで、作業スピードが格段に上がります。
玄関がゴミや不要な物で塞がれていると、外への搬出が困難になり、作業が停滞してしまうためです。まずは玄関周辺を片付けて、通路を確保し、作業の流れをよくしましょう。
玄関に近い部屋から順番に片付けていくと、作業の進行が目に見えて分かるため、モチベーションが維持しやすくなります。
部屋の奥から掃除をしていく
玄関周辺が片付いたら、次に部屋の奥から掃除を始めます。不用品を部屋の奥から入り口に運ぶイメージで片付けていきましょう。
部屋の手前から片付けると、奥に溜まった物が整理されずに残ってしまうことがあるため、必ず奥から手前に向かって作業を進めるのがコツ。
特に奥にある物は長期間放置されていることが多く、必要かどうかの判断がつきやすいため、整理が進めやすくなります。
天井から掃除をする
物が片付いたら天井から掃除を行います。天井から掃除をすると、上から落ちたホコリやゴミを再び掃除する手間が省け無駄な手間がかかりません。
天井や壁には、長期間掃除されていなかったホコリや蜘蛛の巣などが溜まっていることが多いため、丁寧に掃除を行いましょう。最後に床を掃除すれば、部屋全体がきれいに仕上がります。
最後に床や壁を拭き上げれば、遺品整理の作業もほぼ終了です。この時点で、必要な物と不要な物の仕分けが完了し、部屋全体が整理されている状態になります。
遺品をスムーズに仕分けるポイントは?
遺品整理は、感情的な負担が大きく、時間と労力を要する作業です。以下のポイントを押さえることで、遺品の仕分けをスムーズに進めることができます。ここでは遺品整理を効率的に行うための具体的なポイントについて解説します。
明らかなゴミは捨てる
遺品整理を始める際、まず最初に手をつけるべきは、明らかなゴミの処分です。古い新聞や雑誌、壊れた家電や使い捨て容器など、明らかに不要であるものは速やかに処分しましょう。
最初の段階で明らかなゴミを排除すれば、その後の作業がスムーズに進みます。部屋に残っている物の中で、本当に価値のあるものだけに集中できるようになるため、時間を無駄にすることなく作業を進めることができるでしょう。
貴重品を探し出す
遺品整理の中で最も重要な作業の一つは、貴重品を探し出すことです。例えば以下の物が上げられます。
- 現金
- 銀行通帳
- 保険証書
- 契約書
- 権利書
- 貴金属などの貴重品
特に金銭に関するものは、故人の財産を適切に管理するために重要です。また印鑑や鍵、重要なパスワードが記されたメモなども、慎重に扱いましょう。見逃さないよう細心の注意を払って探し出してみてください。
思い出の品物は無理して捨てない
遺品整理において、故人にまつわる思い出の品は、捨てにくいものの1つです。無理に捨ててしまうと、後々後悔することになるかもしれません。そのため思い出の品は、無理に捨てずに取っておくか、後で整理することを検討するのが賢明です。
遺品整理とゴミ屋敷の片付けを同時にやるなら、エコトミーへ!
故人の自宅がゴミ屋敷化している場合、遺品整理は通常より難しくなります。ゴミの処分だけでも数ヶ月かかり、その後やっと遺品整理に取り掛かれるケースも少なくありません。
もし自身で整理を行うのが難しいと感じたら、エコトミーへご相談ください。当社は埼玉県所沢市を中心に、不用品回収や遺品整理を行っている会社です。
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